Exhibition:2021.07.22

20210722_W

Eugene Jung / Mao Tao / Keijiro Nagamine / Shu Isaka / Shuhei Miyagawa / Takeshi Yasura
「W」

soco1010では、展覧会「W」を開催いたします。ぜひともご覧いただきますようお願いいたします。

Exhibition Statement

”soco1010”、このスペースの特性はオーナーがマグロの仲卸業を営んでいた時に使われていた、マグロの冷凍保管のための超低温冷凍庫である。冷凍されたマグロ、生き物が海から揚げられ食卓に運ばれる前の段階、私たちに取り込まれるその中間状態の存在が重い扉の先に保存されていたのである。
このイメージの連想の先に、レヴィ=ストロースの「野生の思考」が思い出された。その中では、外部である自然を記号化し儀式や名に取り込むことで、自然に秩序を与え、自己を含むコミュニティを世界に体系化する方法、記号化された存在が時間や空間を超えた場においても変換、再構成可能な部分として生き続けるそして可能性も持つことが、多くの未開文明の具体例を上げて語られる。そしてこの思考は、広く信仰される科学的、歴史的方法に劣るものでも対立するものでもなく、同方向の異なる位相での実践であり、今日において補完し合うものであるという希望で、当本は締め括られている。
今回、展示空間の性質から、映像というメディアに絞ることにした。
映像と私たちの関係性は、インターネットとスマートフォンの出現により大きく変化してきている。1つの映像を皮切りに、記号化された要素が自動的に連結され、ほぼ自動的に、水のように映像が流れ込んでくる。映像の中に込められた時間性は、より邪魔にならない形で操作性の自由度を与えられ再編集される。巨大で科学的で統計的(歴史的)な平均値が、抗い難い好奇心風の何かを作り出していく。
今回の6つの映像作品では、日本、韓国、フランスに在住の作家達が、異なる背景の中で、それぞれの野生を観察し、記号を作り出し、「野生の思考」を試みている。私たちは、中間状態のマグロが保管されていた暗がりの中で、大トロを見つけ出し食さなくてはならない。

日程|2021.07.22 [木]、07.23 [金]、07.24 [土]、07.25 [日]
時間|11:00 – 18:00
会場|soco1010:東京都足立区千住橋戸町22-48
料金|無料

※混雑時は入場制限を行いますので、ご了承ください。

※開催時間中に換気・消毒作業を行う場合がございます。ご了承ください。
※オープニングパーティー等は開催いたしません。

Eugene Jung|ジョンユジン


1995年生まれ。韓国芸術総合学校造形芸術コース在籍(修士)。東京藝術大学大学院の彫刻科に交換留学。メディアによって得られる情報とイメージ、漫画の世界観から、今日における災害・災難を表現する。迷信や物語が想像・イメージ化(imagination)を経て、如何にして生み出されているかに注目し、インスタレーション、映像などに 展開する。そこでイメージ化された対象は、未来の空想として映るのか。あるいは想像の顕在化なのか。 主な個展に『海賊版未来+人間百害無益ガーデン』(アートソンジェセンター)、『せめて、現実らしく』(画廊跡地)。グループ展『海流瓶』(AVP lab)、『韓国からの8人』(パープルームギャラリー)、『YourSearch, Ondemand Research Service』(Doosan Gallery Seoul)、など。

Keijiro Nagamine|長嶺慶治郎

2021年より京都在住。アーティスト。主な展覧会に「Illusions never come alone」(パリ・フランス)、「Qui a la clé」(パリ・フランス)、「Espace de reflexion」(東京・日本)など。京都芸術大学(京都造形芸術大学)、パリ国立高等美術学校学士修士卒業。

Mao Tao|タオマオ

主な経歴

2014. エコールデボザール(パリ)修了
2012. エコールデボザール(パリ)学部卒業
2009. 中央美術学院(北京)学部卒業

主な展覧会
2020. “LA TOTALE 2020” Studio Orta les moulins + Galleria Continua(France)
2019. “What Did I Do? It’s for Your Own Good.” MICA(USA)
2018. “Nuit Blanche | Et vous, est-ce que vous y croyez aux fantômes? Paris.
. Hiroshima Art Document, The Former Bank of Japan, Hiroshima, Japan.
2017. Bad new days ahead, TaiKang Space, Caochangdi Art District, Beijing.
2016. REN, Centre Artasia Paris, Paris.
. La Nuit des Musées, Musée Mac/Val, Ivry sur Seine, France.
2012. Inbetween, Central Saint Martins, London.
. In the box, Bastille Design Center, Paris.
. Little Fukushima, Cité internationale de Arts, Paris.

Shu Isaka|伊阪柊

場所の特殊性あるいは場所が作り出す特殊なテロワールを探し、それらを対象としつつ、時折それらに巻き込まれ/巻き込み直す形で映像とゲーム制作を基盤にプロジェクトを展開する。個展『Periodic Lull』(Token Art Center、2020)。アートプロジェクト《The Intersection Of Universes》主催。
https://shuisaka.site/


Shuhei Miyagawa|宮川修平

1984年福岡県北九州市生まれ。 東京芸術大学建築科修士課程途中退。 建築設計を学ぶ中で、建築を含む都市と人間の関係性に興味を持ち、映像による「風景の中の人」の観察を始める。あらゆる構造、欲求の調和状態としての都市風景、見えない構造としての集団的欲求や心理、一人一人の人間の身振りの3つのレイヤーを横断しながら、映像、インスタレーション、パフォーマンスなどで作品を展開する。より快活で自由な生を実現する為に、生きる事とそれを取り巻く空間の関係性を追求する。


Takeshi Yasura|保良雄

1984年滋賀県生まれ。フランスと日本を拠点に活動。 2020年 École nationale supérieure des beaux-arts de Paris 修了。テクノロジー、生物、無生物、人間を縦軸ではなく横軸で捉え、存在を存在として認めることを制作の目的としている。主な展覧会にAAIC2020(岐阜県美術館、岐阜、2020)、Le 65e Salon de Montrouge(パリ、フランス、2021)など。
https://yasuratakeshi.com/

▼下記事項をご確認の上ご来場いただきますようお願いいたします。

※会場に駐車場のご用意はございません。公共交通機関、もしくは周辺のパーキングをご利用ください。
※内容は予告なく変更する可能性がございます。ご了承ください。
※予告なく会期直前、もしくは会期中の延期・中止の可能性がございます。ご了承ください。

▼新型コロナウイルスの感染予防の観点より 、ご来場に際してご協力お願いいたします。
※マスクの着用 、手指の消毒 、少人数でのご来場をお願いいたします。

▼下記に該当される方につきましてはご来場をお控えいただきますようお願いいたします。
※体調にご不安のある方(発熱、咳、倦怠感、等の症状等)のご来場はご遠慮下さい。
※過去2週間以内に発熱や感冒症状があった方。
※過去2週間以内感染が拡大している地域への訪問歴がある方。